呼吸の入り口と出口
昨日は唯一コントロールできる自律神経として
大切な呼吸についてのお話でした。
生きている以上、呼吸をし忘れるということはありません。
それは、自律神経系によってコントロールされているからです。
そのおかげで昼も夜も
寝ている時でさえ問題なく呼吸をし、生きていけます。
逆に意識をしない限り
自分が呼吸をしていることについて考えることもないでしょう。
では今回はあえてその呼吸に意識を向けて
自分の本来の呼吸を探してみましょう。
ちょっと姿勢を楽にしてみましょう。
普通の呼吸をしながら
ベルトなど自分の身を締め付けているものがあれば少し緩めてみてください。
そしたらまず、意識を吐く息に持って行きます。
少しずつ吐く息の長さに意識をずらしていきます。
何回かそのまま、吐く息に意識のスポットライトを当ててみてください。
息がスーッと体を通り抜けて行く感覚を
じっくりと感じてみてください。
すると、息を吐ききった時に何か気がつきませんでしたか?
息を吐き終わると、一瞬だけ「間」があるのに
気がつきましたか?
本当にわずかで、一瞬とどまるだけの短かな間ですが
この間を知ることが、自分の本来の呼吸を知る大きなヒントになります。
無理にこの間を作ろうと、呼吸を操作する必要はありません。
あるがままに自分の呼吸を感じ
リラックスして、間が生じるに任せてください。
その結果、間が長くなることもあるでしょう。
この間には、いかなる動きも思念もありません。
満ちたりた静寂とも言えるかもしれません。
そして、この間から呼吸のエネルギーが生まれ、そして消えて行きます。
吸う息は、この間の静寂から生まれ
吐く息はまた、この間の静寂の中に消えて行くのです。
この間は非常に短く繊細なので、
呼吸に意識を向けない限り見えてくることはないでしょう。
でも呼吸するたびに、この静寂の間から呼吸が生まれ消えて行っているのです。
この間をただ感じるという事が
自分の呼吸を見つめていくことにつながり
呼吸の持つエネルギーを感じる事にもつながります。
この間は泉であり、枯れることはありません。
人が生きている限り、気づいているにしろいないにしろ、
その間の静寂は存在し続けます。
ですから疲れた時や焦った時、落ち着かない時や緊張した時は
この間からいつでも安らぎと、気力をもらえます。
その為には、ただ息を吐いた時の間に入るだけで良いのです。
ぜひ、一日に一度は
自分の呼吸の間に入って、呼吸を見つめながら
自分の内面に思索を広げていくゆっくりとした時間を持てるといいですね。
そこから、よりパワフルな生きていく活力を得る事ができると思います。