身体を「使う」事の大切さ
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2012年1月25日
運動に関わる体の機能の不調に悩む人は
50歳を過ぎると急増します。
そして、70歳代でもっとも多くなっています。
日本人の平均寿命は世界でもトップレベルですが
今後もその寿命が上がり続けていくと言うことですから
その分、神経や筋肉、骨や関節などの運動に関わる体の機能を
酷使し続けるという事になります。
酷使なんて言うと、余り良い表現ではないですね。
「お世話になり続ける」と言い換えましょう。
とにかく、体のこれらの機能は単独で働く物ではなく
なでしこジャパンばりの見事なチームプレイを誇ります。
目の前のコップを手にとって水を飲むという何でもないような短い動作の中にも
手を動かせという神経の伝達をもとに
肘、手首、指の各関節と各部位の骨が
何十、何百という筋肉の収縮に支えられ
絶妙なタイミングと、絶妙な力の入れ方で働きます。
当たり前のことですが、
全ての動作において、ものすごい数の
神経、筋肉、骨、関節の連係プレーが実現しているのです。
でももし、この中のどれか一つでも正常に動かなくなってしまったら・・・
今まで当たり前のようにできていた
動作や身体活動が突如として難しい物に変わります。
機械では、歯車が一つ抜けただけで動かなくなるなんてことはざらですが
人の体は上手くできていて
どこか不調が起こると、それを補う形で他の部位が働き
多少のことであれば、何とか目的の動作を実現できます。
ただ、そのためにかかる負担は大きく
積み重ねると、補ってくれている部位がおかしくなります。
例えば、体に不調をきたし活動量が減ると筋力が落ちます。
すると体重を支えるというような筋肉の役割を
腰や膝などが補うようになります。
そうなってくると、やがて膝の関節にある軟骨がすり減るなどして
膝に痛みが表れたりします。
すると活動量はますます減り、どんどんと悪循環に・・・・
これは一つの例ですが、
これに近いことが今この瞬間にも日本全国において起きているという現実です。
年齢を重ねるにつれ、このような体の衰えは誰にでも訪れます。
ただ、このスピードは日々の体の使い方で大きく変わってきます。
体は使わないと使えなくなります。
健康な人でも横になって寝たまま一週間過ごすだけで
筋肉が弾力性を失い、機能が低下し
ひどいケースでは歩くことさえ難しくなることがあります。
元気だった近所のおばあちゃんが
転んで足をけがして寝込んだっきり、
一気に老け込んでしまい、外にもでれなくなった
というような話は良くある話です。
それだけ使ってあげないということが恐ろしいことなのです。
でも、逆に言うと
しっかりと効果的に使ってあげれば、鍛えることができます。
ということで、
毎日の姿勢、歩行、運動、ストレッチングなど
身体をしっかりと動かしていく生活を心がけていきましょう。