血圧を測るときの注意点
先回血圧のはかり方の仕組みについて
記事を書きましたが
血圧を測るときの方式として
「コロトコフ法」と
「オシロメトリック法」があり
先回紹介した方法は
コロトコフ法だったのですが
家庭用で使われている血圧計のはかり方には
オシロメトリック法が主に使われているとの事でした。
オシロメトリック法とは
コロトコフ法が血管に血液がぶつかる音
「コロトコフ音」を聞いて測定するのに対して
「動脈壁の振動」で測定する方法になります。
つまり、圧をギューッとかけていくことで
動脈の血流が止まります。
そこから緩めたときに血流が流れ始めるときの
振動をセンサーでキャッチして測定するのだそうです。
原理としてはほぼ同じなのですが
何を測定の基準とするかの違いになります。
ただ、WHO(世界保健機関)では
コロトコフ法が推奨されているため
病院などでは通常、先回紹介した方法で
血圧を測定するそうです。
そして血圧を測る時の注意点を
いくつかご紹介しておきます。
①上腕部で測定するタイプがより正確に計れます。
手首や指先で測定する物もあるようですが
より正確な数値を計ることができる
上腕で測定するのが一般的です。
②毎日同じ時間に計る
血圧は時間や環境によって変化します。
1日の長さで血圧の変化を見ると
朝、起床前からだんだんと上がり始め
お昼、活動している時間帯は高めをキープします。
夕方から夜にかけて下がり睡眠中はさらに低くなります。
また日中においても、活動量やストレス量によっても
変化します。
それは体が、体の活動状況に合わせて
その時に必要な圧をかけて血液を全身に回しているからです。
ですから運動前と運動後の血圧が当然違うように
昨日朝測った血圧と、今日夕方は計った血圧を比較しても正確な血圧の推移を把握できません。
なので、計る時間を決めて
毎日同じ時間で計測することが大切です。
③座って、上腕を心臓の高さに合わせる。
血圧は「座って心臓の高さにある上腕の血圧」が基準となります。
なのでその基準に合わせて計ること。
立ったり寝ころんだり、腕を上げてみたり下げてみたり、条件が変われば血圧も変わります。
時間もそうですが、できる限り条件を合わせていくことが正確な測定には大切です。
④心と体をリラックスさせて測る。
もう、これは言うまでもありませんが
心の状態で心拍数が変わります。当然血圧も変わります。
病院で計ったときと家で計るときとでは
一般的に病院のほうが高い数値が出ると言われます。
それはやはり、心理的な緊張が働くからでしょう。
怖い映画を見たり、トイレを我慢したり
時間が無くて焦りながら計ったりすると
そんな心理的な状態が血圧にも反映してしまいます。
また全身の力、特に腕の力は抜いて
リラックスして計りましょう。