脂肪は大きく分けて4種類
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先週まで皮下脂肪と内臓脂肪のお話をして来ました。
健康に密接に関係するのが内臓脂肪で
適度な運動習慣で燃やしてしまいましょうというお話でしたね。
ここで、脂肪や健康という話になると、
中性脂肪やコレステロールという名前をよく聞くと思います。
内臓脂肪や皮下脂肪とどう違うの?
という質問もありましたので、もう少し脂肪について
お話して行きたいと思います。
まず、体内の脂肪には大きく分けて下の4種類にわけられます。
・脂肪酸
・中性脂肪
・コレステロール
・リン脂質
そして全体の脂肪の9割近くが中性脂肪になります。
なので脂肪といったら大抵は中性脂肪の事。
ちなみに豚肉や牛肉の白い部分も中性脂肪です。
その中性脂肪の中でも
部位によって皮下脂肪と内臓脂肪に分類されます。
この部位によっての違いはお話してきたとおりですよね。
そして実際に体がエネルギーとして使うのが脂肪酸。
複数の脂肪酸とグリセリンが結合したのが中性脂肪です。
脂肪酸がエネルギーの貯蓄用に姿を変えたものと考えると
わかりやすいですね。
また、脂肪にはエネルギーとして使われる以外にも
細胞を構築する材料として使われます。
エネルギーとして使われるのが脂肪酸、中性脂肪だとすると
体を構築する材料になるのが残りの2つ。
コレステロールとリン脂質になります。
コレステロールは食事から摂取する分もありますが
その7~8割は肝臓にて合成されます。
細胞膜の材料になったり、ホルモンを作ったり
体を構築する材料として絶対に必要な成分です。
コレステロールというとなんだか悪者イメージですが
実際は全然そんなことありません。
むしろ、数十年前まではコレステロールが栄養状態の指標で
高いほうが健康で、
低いと栄養状態が悪く長生きできないというのが定説でした。
食の欧米化が進み、和食から洋食が増えていく中で
コレステロールがたまりやすくなり
またコレステロールを下げる薬が出ることで
製薬会社などによる「低いほうが良い」アピールもあり
コレステロールが悪者みたいなイメージが出来てしまっているのです。
このコレステロールですが
悪玉コレステロールと善玉コレステロールという言葉も
聞いたことがあるかと思います。
コレステロールは細胞の材料なので
血液に乗って全身に運ばれていきます。
そして余分な材料はまた肝臓に戻され再利用されます。
この全身に供給する働きをするのが悪玉コレステロール、
余分な材料を肝臓に戻す働きをするのが
善玉コレステロールです。
悪玉コレステロールが増えすぎると
血管の傷ついたところなどに付着し溜まり血管が細くなります。
これが進むと動脈硬化になったりするのです。
これだって、実際悪玉なんて名前はかわいそうですよねぇ・・・
一生懸命全身に材料を供給しているというのに。
悪玉なのはコレステロールなのではなく
過剰摂取してしまうことが健康にとって悪なだけ。
そして残りの一つがリン脂質。
これも細胞膜をつくる材料で、リン脂質の中でも
よく知られているのはレシチン。
大豆レシチンとか卵黄レシチンなどありますよね。
このリン脂質が不足しても細胞が正常の働きをできなくなるので
大事な成分です。
一口で脂肪といっても
これだけいろいろな種類と働きがって
体の中で毎日頑張ってくれています。
大事なのはバランス。
今の自分に必要な分だけ摂取し
体を動かして使ってあげる事。
繰り返しになりますが中性脂肪やコレステロールが悪物なのではなく
過剰に摂取して体に貯めてしまう食習慣、生活習慣が問題です。
自分の体を大切にして行きましょうね!