究極の4つの幸せ
今、あなたがやっている仕事は楽しいですか?
毎日出勤するのが楽しみですか?
それとも、辛いですか?大変ですか?
日本で一番大切にしたい会社というベストセラーの本があります。
その中に日本理化学工業という会社が出てきます。
この会社はチョークを作っている会社なのですが
普通の会社とは違う特徴があります。
それは従業員70名の内、70%が知的障害者。
しかも重度の人が半数を占めているという状況。
これは簡単なことではありません。
ちょっと考えてみてください。
例えば30名の教室に20名が知的障害者だったとしたら
通常の授業が出来るでしょうか?
授業どころか仕事となると余計に結果が要求されます。
もしあなたの職場の7割が障害者だとしたら
仕事が成り立つでしょうか?
これは雇う方も、雇われる方も非常にハードルが高い。
それをやり続けてきてきたのが
日本理化学工業の大山会長です。
その敷地の一角には「働く幸せの像」が建てられているそうです。
そこに掲げられているのは大山会長が以前
法事の席でお坊さんから教えられた「人間の4つの幸せ」
人に愛されること
人にほめられること
人の役に立つこと
人から必要とされること
大山会長は障害者を採用し続ける中で
この人間の4つの幸せの内、下の3つは
まさに「働くこと」によって得ることが出来る幸せだと気づいたと言います。
初めは工場で辛い思いをして仕事をするより
施設でゆっくり過ごした方が障害者に人たちにとって
よっぽど幸せなのではないかとも考えたそうです。
しかし、彼らは施設に戻ろうとはしなかったそうです。
なぜだろう。
わき目もふらず作業に打ち込む姿。
なぜこんなに夢中になれるのだろう。
でもある時気づいたそうです。
「上手に出来たね」とほめられ
「ありがとう」と感謝され
「君がいないとみんなが困る」と言われたときの輝くような笑顔。
それが人としての本当の幸せなのだと気づいたと言います。
家や施設で保護されるだけでは
人間としての幸せを得ることは出来ない。
だからこそ必死になって働こうとする。
仕事の本質を障害者に教わったと言います。
南の島でのんびり寝そべることで
4つの幸せが得られるでしょうか?
遊んで暮らすことで4つの幸せが得られるでしょうか?
そういう観点から自分の仕事を見なおしてみてください。
自分が一生懸命仕事に取り組むことで
こんなに誰かが喜んでくれて、誰かの役に立って
自分が必要とされていることを実感する事が出来る。
周りを幸せにしながら自分も幸せになれるのが
本来の「仕事」なのでしょう。
そう考えると、本当に仕事ってすごいことなんだなぁと
改めて思うわけです。
「働く幸せの像」には
最後にもう一節、大山会長の言葉が刻まれています。
働くことによって愛以外の3つの幸せは得られるのだ。
私はその愛までも得られると思う。