西洋医学の限界と鍼治療
四ヶ月ほど前から妻が右足の裏に痛みがあるというので
整形外科に連れて行ったところ腱鞘炎ですね、と診断。
まぁ、はやくて二週間、
遅くても一ヶ月もすれば良くなりますよと言われ
薬と湿布をもらい、定期的にリハビリに通って二ヶ月・・・
痛みはひかず。
おかしいんじゃないか?と
別の整形外科に行き、みてもらったところ
やはり腱鞘炎と診断。
唸ってしまいました。
結局治療方法もアプローチも同じだったので
これでは解決にならないと思い別の病院へ。
すると足底筋膜炎と診断され、
保険の効かない、どうやら特別な治療らしいものを
約一ヶ月受けるも改善せず。
結局出してもらった痛み止めをもらっている間は
そこそこ痛みも治まっていても、根本的な解決にはなりません。
そんなこんなで途方に暮れているときに
ある人に鍼灸院を紹介してもらい、行って来ました。
そこでの先生の話に納得。
結局、腱鞘炎も足底筋膜炎も、間違いではない。
ただなぜそのような現象が起きてしまったかと言うことを
体全体を見て考えないと行けない。
いたい場所を治そうとするから
その部分を温めたり、冷やしたり、リハビリしたり
痛み止めを飲んだり。
結局病院ではそういう治療しかできない。
でも、あなたの場合
腰が曲がり、骨盤が開いてしまっている。
だから、腰が以前痛くなかった?
(はい、まさにその通りです。)
腰から大腿に、膝に、それが今足にまで来てしまっている。
今足の痛みだけを取ろうとしたって無理だし
痛みが取れても又痛み出すよ。原因が足にある訳じゃないから。
と、そんな感じの事を言われ
実際に鍼をうってもらいました。
本当に不思議だったのは、細い針一本を手首の近くのツボ?に指すだけで
「はーい、今右足が重たいでしょう。すぐに軽くなりますよ~」
で、本当に軽くなり
ちょっとツボの場所を変えて
「次はちょっと重たくなるけどがまんしてね」
というと本当に重たくなる。
先生はもう60過ぎのおじさん。
話好きでとてもフレンドリーで、まるで友達のように
いろいろな話題で気を紛らわせてくれます。
というか韓国ドラマが大好きで、
ひとしきりそんな話で盛り上がっていましたが・・・
(鍼を一生懸命さしながら)
3ヶ月はかかると言われてしまいましたが
原因が何となく分かり、そこから治療していこうと言うスタンスなので
とても納得でき、希望がもてました。
西洋医学は体をパーツで考えます。
心臓、脳、胃、肝臓など、それぞれ別の部位として捉え
その障害を明らかにし
例えば腫瘍が原因であれば、それを取り除くと言う治療になります。
原因が腫瘍やウイルスなど明らかな場合
そのようなアプローチが非常に有効ではありますが
逆に、原因が特定しにくい今回のようなケースは
時間ばかりかかって、なかなか解決しないと言うことになるのかなと。
腱鞘炎という診断はできても
その治療は、その患部をいかに治すかと言う方法しかとれず
非常に限定的な治療になってしまうからです。
そういう西洋医学の限界を超えるのが東洋医学的なアプローチ。
体をパーツとしてみるのではなく、有機的な繋がりとみて、
全身のバランスや体質をとらえて原因を追及していく。
どちらが絶対と言うわけではなく
向き不向きがあると思いますが
東洋医学的な考え方の健康管理意識は
とても大切だと思います。