感謝の気持ちで食事はおいしくなる
湘南元気村ヘルスアドバイザー楠です。
それではおいしく味わって食べるポイントについて
お話をしてきましたが
よく噛む、意識するに続いて
今日は3つ目のお話をしていきたいと思います。
味はどこで感じますか?
「舌」です。
と答える方がほとんどかと思います。
しかしその答えは完全ではありません。
舌は感覚器官でしかありません。
舌がミライ細胞によって味の情報を受け止め、
その情報が脳に流れ伝わったときに初めて味を感じるのです。
では、味の情報は
舌からしか流れませんか?
そんなことはありません。
お腹がすいている状態で
自分の大好物が食卓にきれいにもりつけられているのを見たら
それを見るだけで味の情報が脳に流れます。
梅干なんて見るだけで
いや、想像するだけですっぱい情報が脳に流れて
唾液が出てきます。
パンの焼ける香りが漂ってくると
鼻から味覚情報が脳に流れます。
私達は口だけで味わって食べているようですが
実は五感をフルに使って味わっているのです。
そしてどこで味わっているかというと
脳で味わっているのです。
同じりんごを並べておいて
片方には「道に落ちていたりんご」と書き
もうひとつには「有機栽培で一年に5個しか収穫できないりんごのひとつ」
と書いて食べてもらったら
どちらがおいしいという人が多いでしょうか?
これもやっぱり脳で味わっているということがわかります。
では、この脳で味わうということを考えたときに
味わいを深めていくスパイスが
「感謝」の気持ちではないかと思うのです。
同じご飯を食べるにしても
このお米一粒一粒、農家のおじさんが手間隙かけて手入れして
時間をかけて育て収穫したお米なんだな。
こうやって、食べれることって本当にありがたいことだな。
と思いながら一口一口をかみ締めて食べるのと
ただ漠然と食べるのとでは味わいが全然違ってくると思うのです。
魚だって、私が食べなければ海で泳ぎ続けれたかもしれない。
食べるということは魚の命をいただくということです。
そう考えて食卓を眺めてみると
感謝せずに食べれないものはありません。
肉、魚、野菜、米・・・・
自然の中から命をいただいて
私の命にしていく作業が、「食べる」という行為ではないでしょうか?
「いただきます」という食前の挨拶は
きっと自然の命をいただくことで、自分の命をいただきます。
という感謝の挨拶なのではないかと思います。
そういう気持ちで食卓に臨めば
自然によく噛んで味わって
その味に、命に意識を向けざるを得ないのではないでしょうか。